子供のお菓子の食べ過ぎは?

子供のお菓子の食べ過ぎは、どれくらいから?

子供は、お菓子を欲しがるので、上げていいか悩むお母さんも多いかもしれません。確かに、最近は、子供のメタボリックシンドロームである「小児メタボ」という言葉まで出てくるくらいです。

昔は、メタボは大人の病気で「成人病」とも言っていましたが、最近は子供でもメタボになるために「生活習慣病」という呼び方に変更になってしまったんですね。

育児書にも、食べ過ぎへの警告として「お菓子のやりすぎは駄目」と書いてあっても、「お菓子をあげた方がいい」とは書かれていません。

しかし実際には、次の理由から、子供にはお菓子が必要です。

子供の消化器は短く、未発達
子供の消費カロリーは大きい
子供のストレスが増える

子供は、大人と比べて消化器官が短いため、すぐにお腹が空きます。そのため、お菓子は必要です。

また、子供は、常に動き回っています。動くだけでなく、感情表現も活発ですから、よく笑って、よく泣いて、カロリーを消費します。

例えば、大人の場合、大笑いしたり大泣きすると、同じ時間ウォーキングするのと同じ程度、カロリーを消費するとも言われています。子供は、よく泣きますよね。合計すると、1日に30分以上、泣いているかもしれません。しかも、息をたくさん吸い込んでの、大声での大泣きです。子供は、泣くだけでも、お茶碗のご飯1杯分のカロリーくらい、簡単に消費してしまっているかもしれないわけです。

そのため、子供のお菓子やおやつは、「間食」というよりは「補食」というイメージで、必要なものと考えるようにしましょう。

また、子供がお菓子を食べないと、子供もストレスがたまります。特に3歳以降になると、時間の感覚もしっかりしてきますから、「午後3時のおやつ=1日の楽しみ」というように、お菓子は「楽しみ」という精神的な意味合いも強くなります。

お菓子を食べれず、子供にストレスが溜まると、お母さんの育児ストレスも急増します。そのため、ある程度、ゆとりのある育児をするためにも、子供へのお菓子は必要なわけです。

ちなみに、子供だけでなく、お母さんも、育児でかなりカロリーを消費しています。ベビーカーを押して散歩したり、子供と遊んでいるだけでも、同じ時間、ボーリングしているくらいのカロリーを消費していたりします。

子供のお菓子はいつから?

一般的には、次のように言われています。

2歳まで:午前10時・午後3時の1日2回
3歳以降:午後3時の1日1回

そのため、2歳までの子供が、朝もお菓子を食べて、昼もお菓子を欲しがるのは、ごく普通のことです。お菓子を欲しがるのを、無理にやめさせる必要はありません。

また、家ではお菓子をすぐ欲しがっても、保育園など緊張する場面では、案外、子供もお菓子を欲しがらずにガマンするものです。そのため、近々、保育園に行くからといって、無理にお菓子をやめさせようとしなくても、大丈夫な場合が多いです。

子供のお菓子の量は、次のような目安があります。

間食は、1日の摂取エネルギーの10~20%
1~2歳:100~150キロカロリー
3~5歳:200~260キロカロリー

なお、市販のお菓子は、やはり味が濃いだけでなく、脂肪分と糖分が多いため、なるべく控えた方がいいです。というのも、脂肪分と糖分から作られた中性脂肪は、脂肪細胞を増やすので、子供が太りやすい体質になってしまうためです。

特にスナック菓子などは、脂肪細胞を増やしやすく、小児メタボの原因にもなってしまうので、気をつけるようにしましょう。

なるべく、手作りのお菓子や、イモ類や果物などを、バランスよく混ぜるようにするのがベストです。

子供のお菓子のレシピは?

お菓子のメニューは子供の健康のために、次のような栄養素が含まれるものもおすすめです。


カルシウム
ビタミン

以上のような栄養が含まれるお菓子としては、次のようなものがあります。

乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
小魚

果物

手作りでお菓子を作ったり料理するなら、次のようなものもいいでしょう。

しらすの入ったおにぎり
かぼちゃの蒸しパン
レーズンの蒸しパン
お好み焼き
にんじんゼリー
フルーツヨーグルト
スイートポテト
ピザ

大人の場合は「お菓子=甘い物」というイメージがありますが、子供の場合は、「お菓子=間食=補食」です。そのため、子供のお菓子は、甘い物にこだわる必要はありません。

子供のお菓子のレシピにこだわりすぎると、手作りを続けられなくて大変ですから、それほどレシピにこだわる必要はありません。また、今の時代、兼業主婦のお母さんも多いです。昔のお母さんのように、専業主婦で昼間は時間があって、毎日、お菓子をゆっくり作れる環境ではない方も、多いでしょう。

そのため、手作りお菓子を作るときは、手作りの小分けの料理を作るような感覚で、朝ごはんや夕ご飯のとき、ちょっとじゃがいもを多めに茹でておいて、味付けを変えてお菓子に回したりしてもOKです。

手作りでケーキや蒸しパンを作ると思うと、ちょっとハードルが高そうな気もしますが、ご飯のついでに作っておくと思えば、だいぶ、気楽にお菓子を作ることができると思います。

お菓子しか食べないのは、よくない?

食育の観点からは、お菓子の食べ過ぎはよくないものの、一度、とことんお菓子を食べさせて、失敗させる経験も、ときに役立つことがあります。

お菓子を食べすぎて失敗させる場合、次のように行います。

子供の欲しいお菓子を全部買ってあげる
子供が食べたいだけ食べさせる

そうすると、子供は、次のような失敗を経験して、学ぶことができます。

食べすぎて気持ち悪くなる
ご飯を食べられなくなる

もちろん、子供が健康を害さないよう、注意して見守りながらおこなう必要はありますが、きちんと安全な環境で、失敗を経験させてあげるのも大切なことです。食育のためには、とことん食べると、どんな結果になるのか、体験させてあげるのも大切なので、チャンスがあったら、一度、試してみてもいいかもしれません。

お菓子を子供にあげるときに気をつけること

なお、食育のことも考えると、次のことにも注意するようにしましょう。

お腹が空きすぎると、早食いになる
ご機嫌取りのために、おやつを与えすぎない

ご飯前に、子供がおやつを欲しがることがあります。しかし、ご飯ができるまで、空腹でガマンさせてしまうと、子供はお腹が空きすぎて、ご飯を早食いしてしまいます。

早食いすると、消化によくないだけでなく、子供は必要以上に食べすぎてしまいます。そのため、ご飯前だからといって、お菓子を制限しすぎてしまうのも、あまりよくありません。

また、子供が不機嫌になると、手がつけられなくなってしまい、ついついご機嫌取りのためにおやつを与えてしまうことがあります。しかし、不機嫌なときにお菓子を与えていると、嫌な感情とお菓子が結びついてしまいます。

泣く・嫌な気持ち = お菓子

これでは、せっかくの楽しみであるお菓子も、楽しいものではなくなってしまいます。また、おいしいという味覚を育てるのにもよくありませんから、なだめるのにおやつを与えるのは、なるべくやめるようにしましょう。

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